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小さな恋の詩5( 初ツナ)

結局はこうなる運命だったのだ。
何ともお粗末な結果に泣きたいような情けないような。
確かに油断していた部分は互いにあった。
だが、誰が信じようか。こんな大海原のど真ん中。しかも海底をかける潜水艦だ。
そんな最中、敵襲を知らせるアラーム音が艦内に響き渡った。
咄嗟に互いの顔を見合わせる悪友二人の姿が何とも間抜けで、だがしかし。アルコバレーノと呼ばれる二人に悪寒が駆けていったのは気のせいではないだろう。
その証拠にアルコバレーノはアルコバレーノでもパシリ性分が板についたスカルが身を震わせながらアタフタと二人から遠ざかろうとして失敗していた。
襟首を両側から捕まれ、蛙が潰れたかの様な声がアラーム音が響き渡る艦内で鮮明に聞き取れた。
そっと、その場に居合わせた艦員達はスカルから眼を反らすのだった。
触らぬアルコバレーノに祟りなし。
まるで災厄から身を守るためにアルコバレーノ最凶と名高い二人に生け贄にされたスカルだった。
ニヤリ、と良からぬ顔をする家庭教師と鬼教官がタッグを組んだら最凶だろう。ありとあらゆる意味を込めて。
そしてそんな二人を止められる存在は生憎とこの艦内には居なかったのだ。
よりによってこの瞬間に攻撃を仕掛けてきた敵対組織に内心黙祷を捧げながら嬉々として指示を出す二人の後ろから傍観者に徹する事にした。
両側から襟首を捕まれたままのスカルは、どうやら敵艦への特攻隊になったらしい。
海底からどうやって敵艦へ行くのかは謎だが、きっと知らない方がいいだろう。
魚雷発射を指示している傍ら、スカルが敵艦に行ってしまったら、敵艦と一緒に心中してしまうのだが、やはりそこにも触れない方がいいだろう。艦員達がスカルにエールを送りつつも知らぬ振りを決め込むのだ。
やはりスカルは苦労性だ。そして不幸体質なのだろう。アルコバレーノ限定で。

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